転職支援にはどのようなサービスがある？おすすめを紹介

初めて転職活動するという人の中には、「何をすれば良いか分からない」という人も多いでしょう。気ばかり急いて空回りしてしまい、結局は自分が希望した会社に入社できず、とりあえず採用された会社に入って後悔してしまうこともあります。そうならないように、転職支援のサービスを活用することをおすすめします。

転職支援を利用して転職を成功させよう

「転職活動」というのは、とてもエネルギーがいります。キャリアの棚卸しをして履歴書や職務経歴書の作成、求人の検索から応募、面接までを行い、転職先が決まったら退職と引き継ぎを行わなければなりません。

特に面接までを仕事をしながら行うのはとても大変です。そのため、効率的かつ自分に合った求人を探すために、転職支援を利用することをおすすめします。

転職支援とは

転職支援とは、転職活動を支援している会社から受けられるサービスのことです。一般的な支援内容としては

• 求人の紹介
• 履歴書や職務経歴書の添削
• 面接の日程調整

等があります。

転職支援を利用する最大のメリットは、「相談できる」ことです。転職活動というのは、孤独に行うことが多いです。特に働きながら転職活動を行っている人であれば、会社にバレないようにしなければいけないので、身近に相談できる人が少ないことも多々あります。また家庭を持っている人であれば、家族の理解を得ることが難しいということも考えられます。その場合は、転職活動自体が頓挫してしまうこともあるのです。

相談できる第三者がいてくれることで、転職活動をスムーズに進めることができます。その相談できる人が転職活動のプロであれば、より一層心強く転職活動ができるでしょう。

転職支援の代表的なサービス

転職支援の代表的なサービスとしては、下記の3つがあります。

1. ハローワーク
2. 転職エージェント
3. 転職サイト

それぞれどのようなサービス内容なのか、またどんな人におすすめなのかについても、お伝えしていきます。

1.ハローワーク

ハローワークの正式名称は「公共職業安定所」で、国(厚生労働省)が運営している総合的雇用サービス機関です。

ハローワークは仕事の紹介だけでなく、下記のサービスも行っています。

• 退職した人が生活に困らないよう「雇用保険」から手当を支給する
• 就職を希望する人に、講義や実技演習を行い資格取得を支援する「職業訓練」を行う
• 働きながら特定の資格を取得したい人を支援する「教育訓練給付金」を支給する

ハローワークは各都道府県にありますが、住んでいる市町村にない場合もあります。また雇用保険や教育訓練給付金に関する手続きは、特定のハローワークでしか行っていない場合もあるので、気をつけましょう。

ハローワークはこんな人がおすすめ

ハローワークは「幅広い業種・職種から選びたい」人におすすめです。なぜなら、ハローワークではさまざまな業種・職種の求人を取り扱っているからです。

「業種」と「職種」は混合されがちですが、意味は異なります。業種とは「会社や個人が営む事業の種類」のことです。ハローワークでは「農業、林業」「製造業」等と表記されます。

対して職種は「仕事の種類」のことを指し「営業職」「管理職」となります。ハローワークでは「製造業の開発職」「教育、学習支援業の管理職」など、自分が希望する業種と職種を組み合わせて検索することができるのです。

2.転職エージェント

転職エージェントとは、転職支援をビジネスとして行っている会社が提供しているサービスです。転職エージェントは転職希望者に求人を紹介し、応募が決まったら履歴書や職務経歴書の添削、面談日程の調整や給与の交渉まで行ってくれます。

転職希望者の入社が決まったら、採用する企業から転職エージェントに成功報酬が入るので、転職希望者はさまざまなサポートを無料で受けることができます。

転職エージェントはこんな人におすすめ

転職エージェントは「転職活動全般をサポートしてほしい」人におすすめです。転職活動というのは、想像以上にエネルギーを必要とします。今までのキャリアを振り返ったり職務経歴書を作成したり、退職のための引き継ぎをしたりと、多くのことをしなければなりません。働きながら転職活動をするのであれば、尚更大変です。

なので「履歴書や職務経歴書の添削、面談日程の調整は第三者にお願いしたい」と思ったときに、転職エージェントを活用することで、自分の負担を軽減することができます。

気をつけなければならないことは「住んでいる場所によっては、転職エージェントのサービスが利用できない」という点です。特に地方の場合、転職エージェントのサービス範囲外となっている可能性が高いです。利用したいと考えたときは、自分の住んでいる地域が転職エージェントのサービス圏内かどうか、確認しましょう。

3.転職サイト

転職サイトとは、求人情報を閲覧できるサイトのことです。転職サイトには、総合型の転職サイトと特化型の転職サイトがあります。

総合型の転職サイトは、幅広い業種や職種を扱い、求人数が多いのが特徴です。対して特化型の転職サイトは、業種や職種に特化したサイトや女性向けのサイトなどがあります。

転職サイトに載っている求人は、企業がお金を払って掲載しています。そのため、ハローワークに掲載されていない求人が多いというのも特徴です。

転職サイトはこんな人におすすめ

転職サイトを使うのがおすすめの人は「自分のペースで転職活動をして、支援は最小限でいい」という人です。また、「今すぐ転職したいと考えている訳ではないので、良い求人があったら応募してみたい」という人も、転職サイトが向いているでしょう。

また、

• 平日仕事がある
• ハローワークが遠方にある
• 転職エージェントのサービス圏外である

という人にもおすすめです。転職サイトは24時間無料で閲覧可能なので、スキマ時間で求人を確認することができます。

転職支援サービスを選ぶポイント

ここまで、3つの転職支援サービスについて紹介してきましたが、3つのうちどれを使えばいいか分からない、という人もいるでしょう。

ここでは、転職支援サービスを選ぶポイントについてお伝えしていきます。

転職支援の内容

転職支援サービスを選ぶ基準として、まず1つ目は「転職支援の内容」です。「初めての転職活動だから、プロのアドバイスを受けたい」という人であれば、転職エージェントを利用するのがおすすめです。

また「ハローワークに掲載されていない、特化した求人を探したい」のであれば、転職サイトを利用するのが良いですし、「再就職に必要な資格を、出来るだけお金をかけずに取得したい」のであれば、教育訓練給付金等が受けられるハローワークを使う方法が合っています。

自分の今の状況を把握し、何を使うのが一番良いのか、また自分が使いやすいのは何かといったことを含めて選ぶようにしましょう。

公開・非公開求人数

2つ目は「公開・非公開求人数」がどの位あるかです。求人数が一番多いのは転職サイトですが、たとえばあなたがお子さんを抱えるシングルマザーであった場合、ハローワークの「マザーズハローワーク」というコーナーを利用する方が求人数が多い可能性もあります。

転職エージェントは、一見して求人数が少ないように見えるサービスサイトもあります。しかし、転職エージェントは「非公開求人」という公に情報を公開していない求人を多く保有していることがあります。

公開・非公開求人数が多ければ多い程、より良い求人に出会う可能性は高くなると言っていいでしょう。

支援にかかる費用

3つ目は「支援にかかる費用」です。上記でも挙げましたが、転職支援サービスは基本的に無料です。特にハローワークであれば、求人の紹介だけでなく、「教育訓練給付金」という制度を活用すれば、資格取得にかかる費用の一部を負担してくれます。

また一方で、お金を支払うことにより無料の転職支援よりも手厚いサポートを受けられるサービスもあります。有料の転職支援サービスについては、後ほど紹介していきます。

有償か無償か、あるいは金銭的支援を受けるか、この3つの方法から、転職支援サービスを選択する方法もあるのです。

無料で手厚い転職支援が受けられるのは転職エージェント

ここまで、転職支援サービスを選ぶポイントについてお伝えしてきました。ここまで読んで「どれを使ったら良いか分からない」という人には、転職エージェントを使うことをおすすめします。

理由として、3つのサービスが無料で受けられるからです。

• 求人の紹介
• 書類の添削・面接対策
• 企業との日程調整

それぞれどのようなサービスなのか、下記にて具体的に説明していきます。

求人の紹介

1つ目は「求人の紹介」です。転職サイトやハローワークのインターネット検索で24時間いつでも求人を検索・閲覧できるといっても、自分に合う条件が出るまで探し続けるというのは難しいでしょう。

転職エージェントの場合、自分の希望する業種や職種、雇用形態や勤務地を伝えておけば、転職エージェントが代わりに探してくれます。仕事が忙しかったり、頻繁に検索するのが難しいという人にはおすすめです。

また、客観的な視点で求人を探してくれるので、自分が見落としていたり、気づかなかった好条件の求人を見つけてきてくれることもあります。

書類の添削・面接対策

2つ目は「書類の添削・面接対策」です。転職エージェントでは、履歴書や職務経歴書等の書類の添削を行ってくれます。

• 西暦と年号が混在していた
• 学歴や職歴、資格取得の年月や固有名詞が間違っていた

というミスは、誰もが起こす可能性があります。そのため、転職エージェントのような第三者に確認してもらうことで、自分でも気づかなかったミスを防ぐことができるのです。

また転職エージェントでは、面接対策も無料で行っています。面接というのは、誰もが緊張するものです。ときには予想していなかった質問が出てきて、しどろもどろになることもあります。

転職エージェントは、多くの企業と関わっているので、その会社の特徴や「面接時にこういうことを聞かれそうだな」といったクセを知ることができるのです。

面接対策は何回でも行うことができるため、自信がつくまで練習したいという人にもおすすめです。

企業との日程調整

3つ目は「企業との日程調整」です。企業では平日の日中に面接を行うことが多いですが、平日働いている人であれば、有給を使ったりして休みを確保しなくてはなりません。

自分自身のスケジュールを確認して候補日を出し、企業からの返信次第でさらに調整を行い、日程を決めるというプロセスは、何社も受ける場合に大きな負担となりがちです。転職エージェントに企業との日程調整をお願いすれば、自分自身のスケジュール確認と日程の確認だけで完了します。

入社希望日に関しても、転職エージェントが代行して日程調整を行ってくれるので、退職の際の引き継ぎ業務などもスムーズに行うことができます。

有料の転職支援サービスとは？

有料の転職支援サービスというのは、求職者からお金をもらうことで、無料と比べてより質の高いアドバイスを行ったり、他の転職エージェントにはない特別の求人を紹介してくれるといったサービスを提供します。

• 次の転職活動は絶対失敗したくない
• 好条件の求人に応募したい

という人は、有料の転職支援サービスを使うことも検討しておくと良いでしょう。

キャリアの不安はキャリアカウンセラーへの相談がベスト

「転職したいけれど、キャリアに自信がない」という人は、キャリアカウンセラーへ相談するという方法があります。

キャリアカウンセラーによるキャリアカウンセリングを受けることで、自己分析や方向性を定めることができます。

時には「今転職するのが適切なのかどうか」を、客観的に判断してくれることもあります。

転職したいという理由は、人それぞれ異なります。しかし転職したからといって、その後の生活が必ずより良いものになるとは限りません。

キャリアカウンセラーに対して正直に相談することで、転職以外の選択肢も含めた広い視野でのキャリア改善を提案してもらえる可能性が高まります。

まとめ

この記事では、さまざまな転職支援サービスについてご紹介いたしました。

転職活動は多くのエネルギーを必要とするので、転職支援を利用することで負担を軽減し効率的に行うことができます。

転職支援サービスには、ハローワークの他にも転職サイトや転職エージェントがあります。特に転職エージェントでは、書類の添削や企業との日程調整などの手厚いサービスが無料で受けられます。

ハローワークや転職エージェントに所属するキャリアカウンセラーに相談するだけでも、転職に対する不安や悩みが解決できるかもしれません。

転職を考えている方も、そうでない方も、キャリアに関する不安はキャリアカウンセリングで解消しましょう。