転職活動のやり方・進め方。成功させるための方法とは

高校や大学を卒業して就職する場合は、学校が就職率を上げるために支援をしてくれますが、転職の場合は主体的に活動する必要があります。

そのため、受け身の姿勢でいるままでは誰も転職活動の手助けをしてくれません。しかし、初めての転職活動では何から始めてよいのか分からないという人も多いでしょう。

この記事では、転職活動をする前に考えておくべき事項や転職スケジュール、転職時期について紹介します。

転職活動をする前に考えておくべきこと

転職活動をする前に、準備をする必要があります。準備する事項としては、次の4つが挙げられます。

• 自己分析をする
• キャリアを棚卸する
• 転職活動の目的を考える
• 転職活動のスケジュールを決める

それぞれの項目を詳しく見ていきましょう。

自己分析をする

転職活動をする前や転職活動中にもおこなう事項として、自己分析が挙げられます。自己分析をすることで、自分の働きたい企業の方向性や得意なこと、苦手なことを具体的に把握できます。

自己分析を怠って転職活動をしてしまうと、企業から内定が出て実際働き始めてから「何か違うな」と感じてしまう、ミスマッチの原因になります。そうならないために、自分の得意なことだけではなく苦手なこともきちんと把握しておきましょう。

キャリアを棚卸する

自身が経験してきたスキルやキャリアが、どのようであったか棚卸することをおすすめします。キャリアを棚卸することで将来のキャリアでは、どのようになりたいのか、どのような人材に成長したいのか想像することができます。キャリアプランを立てることで早期離職を防ぎ、転職先企業での仕事のやりがいにつなげることができます。

転職活動の目的を考える

転職活動の目的の不透明さは、転職の失敗を招きます。特に「なんとなく仕事を変えたい」という曖昧な目的では企業側に不信感を与えますし、転職活動のモチベーションをキープすることも難しいです。

転職をすることで年収を上げたい場合は、どのくらいの年収を希望するのか、今の仕事のどこに不満を持って転職をするのかなど、ひとつ一つの理由を明確化させることで、転職の目的を具体的に考えることができるでしょう。

転職活動のスケジュールを決める

転職活動を始める前に、現職の会社に退職することをいつまでに伝えて、転職活動をいつから始めるといった、大まかなスケジュールを決めると転職活動をスムーズに行うことができます。

また、目標のために頑張ろうと意欲を高めることもできるでしょう。細かい計画は逆にプレッシャーにもなるので、大体のスケジュールで問題ありません。どのくらいの期間を目安に転職を終えるのかだけでも決めておくことをおすすめします。

転職活動のやり方・進め方

転職活動は、働きながら転職活動をする人が多いでしょう。働きながら転職活動をする人は、次の8つのステップで転職活動を進めます。

• 情報収集
• 応募書類の作成
• 求人に応募する
• 面接対策
• 内定・条件の確認
• 退職意向を伝える
• 円満退職
• 入社準備

それぞれの項目を詳しく見ていきましょう。

情報収集

転職活動をする前に、転職したい業界や企業の情報収集をしてください。キャリアプランを考えて、どの業界・業種に転職したいのか、進みたいキャリアにとって最適な企業はどこか情報を収集することで、次のステップである応募書類の作成や求人への応募がしやすくなります。

応募書類の作成

続いて、職務経歴書や履歴書などの応募書類を作成します。IT系はもちろん、デザイナーやWEB制作関係といった業種の場合は、実績がわかるポートフォリオも準備します。

求人に応募する前に、できる範囲で書類や資料を準備して、万全の状況で臨みましょう。

求人に応募する

応募書類を作成したら求人に応募します。

転職後に後悔しないためには、応募する企業の探し方が重要なポイントです。何も準備せずに求人情報を眺めているだけでは、良い求人には出会えません。

効率的に転職活動を進めていくために、応募したい求人を探すための3つのステップを紹介します。

応募する上での軸を整理する

転職する目的は何か、転職する上で大切にしたいことは何かなど自分の転職する上での軸を再確認し、その軸に合った内容の求人に絞っていきましょう。

例えば、将来のキャリアプランとして「マネジメントのポジションに就きたい」と考えているのであれば、マネジメント職への昇進につながる役職を軸に求人を調査する必要があります。

企業のホームページに、中途採用社員のキャリアプランが詳しく記載されていることもあるので参考にするのも良いでしょう。

希望条件をリストアップする

転職する上での軸を明確にしたら、次はその軸を満たす希望条件をリストアップしていきましょう。

条件を絞って求人検索し、出てきた求人が自分の軸や希望を満たす条件であるかを判断していくことが大切です。判断軸が途中でずれると、最適な求人を見つけることは難しくなります。譲れない希望条件と譲歩してもよい条件は一貫してブレないようにしましょう。

求人情報を読み解く

希望条件や軸に合致した求人が見つかったら、掲載情報を見て具体的な仕事内容や応募資格などはもちろん、企業そのものの特徴までを読み解いていきましょう。

また、企業の特徴や風土が自身の働き方に合っているかどうかは、口コミサイトを見たり

転職エージェントのキャリアアドバイザーに聞いて判断することもできます。このように第三者の意見を取り入れることで、入社後のギャップを埋めることができます。

上記の3ステップを意識しながら求人への応募を進めていきましょう。

面接対策

書類選考が通過した後は早速面接対策をおこなっていきます。

徹底的に準備しておくことが、面接を突破する上でとても重要です。自己紹介、自己PR、志望動機、転職理由、活かせる経験やスキルは必ず聞かれる質問になるので、まずはこの5つの質問が来た時に適切にコミュニケーションがとれるように、模擬練習を重ねていきましょう。

また、スマートフォンなどで自分を撮影して、声のトーンや表情、話し方などをチェックするのも効果的な面接対策です。新型コロナウイルスの流行以降、主流になったオンライン面接を受ける方は、特にこの「カメラ映りチェック」を徹底しましょう。

内定・条件の確認

内定をもらうことが出来たら転職活動が完了……というわけではありません。

入社意思の伝達などやることがあるため、最後まで気を緩めずに活動しましょう。

内定を受けるかどうかの回答は、1週間前後が返答期間です。複数の内定を得た場合には、自分でリストアップをした希望条件を再度確認して、できるだけ希望に沿った企業を選ぶようにしましょう。

退職意向を伝える

内定獲得後はできるだけ早めに現職の上司に退職意向を伝えましょう。現職の上司から同意を得られなければ転職をスムーズに進めていくことができません。転職を成功させるためには、転職先の内定をもらうだけでなく、円満退職を実現することも重要になります。

円満退職

会社を退職する際、お世話になった上司や同僚などに感謝を伝えてできるだけ円満に退職したいですよね。円満退職をスムーズにおこなうポイントを紹介していきます。

1.ポジティブな退職理由を伝える

転職活動をしている人の中には、今の会社にいてもスキルアップできない、自由な時間がないなどネガティブな考えを持っている方はたくさんいらっしゃると思います。しかしその思いを退職時にそのまま伝えるわけにはいきません。

例えば、「将来独立するためのスキルが身に着けられる会社に移りたい」といったポジティブな転職理由を伝えることで、円滑に退職ができるでしょう。

2.退職に意思をできるだけ早く伝える

退職することを決意したら、退職予定の1ヶ月以上前には上司に退職の意思を伝えておきましょう。

社内の業務引継ぎなどで1ヶ月以上準備が必要な場合もあるため、できるだけ早めに伝えて社内の混乱を防ぐことが大切です。

退職決定前に転職先のことを同僚に話したり、一方的な退職はやってはいけません。最後まで社会人としての責任をもち誠意ある行動を心がけましょう。

入社準備

退職手続きが完了したら、次は転職先で活躍するためのスキルの学習や情報収集をおこなっていきましょう。新しい職場で使う予定のツールなどに関して知識を深めておくと、入社後円滑に仕事を進めていけるようになります。

年代別・転職活動の注意点

転職する際、転職先の企業は年相応のスキルや経験・実績を期待する傾向があります。

転職活動をおこなう上での年齢別の注意点を紹介します。

20代、30代、40代では転職活動時の注意点が異なるため、各世代の方は参考にしてみましょう。

20代

20代では、会社での勤務経験が浅い方が多く、応募書類の自己PRなどに記載することがほとんどないと悩んでしまうケースが多いです。自己PRは長々と記載するのではなく、経験した部署での成果や自分の強み、それが活かされた経験などを箇条書きにするなどして工夫してみましょう。

また、転職理由を明確にし面接官に伝わりやすいようにまとめることも重要です。決して華々しい経歴やスキルがなくても、正直かつ誠実な姿勢で転職活動をすることが20代の転職の成功の鍵です。

30代

30代は、様々な部署での勤務経験がある人が多いです。

そのため、自身の経験や実績が転職先の企業でどのように活かせるのかを論理的に伝えていくことが重要です。

また、30代であればマネジメント経験や新人の育成などの経験をしている人が多くなります。そういった経験も、自己PRなどできちんと伝えておくとよいでしょう。

40代

40代になると、社会人としての経験が豊富であるため、会社の課題解決にも貢献できるような能力、即戦力が求められます。

中には会社全体にまでインパクトを与えるような働きを期待する企業も少なくありません。職場で売上向上に貢献したり、新部署の立ち上げを任されたといった、会社に影響を与えた経験などを具体的に書いて論理的に説明できるようにしましょう。自分がやりたい仕事だからという理由よりも、転職先の企業にどう良い影響を与える自信があるのかを明確に伝えることが重要です。

働きながらの転職活動は“期間”を定めて

働きながら転職活動をおこなっていく人もたくさんいます。その際は転職活動を効率的に進められるよう、転職予定日から逆算して、転職活動期間を定めましょう。

自分の中で、仮の「転職のゴール」の日程を決めるということです。そうすることで、漫然と転職活動を続けてしまったり、メリハリのない転職活動となってしまうことを避けられます。

セルフマネジメントに自信が無い方は、転職エージェントのサポートも受けながらスケジュール立てをしてみましょう。

退職してから転職活動はできる？

先に退職をしてから、転職活動をおこなうこともできます。

しかし、転職を決意してから入社するまでにはだいたい3か月〜半年ほど時間がかかる傾向があるため、生活費の使い方などは十分注意する必要があります。退職前に、転職活動でどのくらいのお金が必要か、資金が足りるのかを確認するようにしましょう。特に家族がいる場合は、家族と相談をすることも重要になります。

転職活動は転職エージェントと共に成功させる

転職しようかなと考え始めたときから、できるだけ早めに転職エージェントに登録しておくことをおすすめします。

自分に合う転職先探し、転職活動は一人ではなかなか簡単には進められません。早めに転職エージェントに登録して求人情報にアンテナを張っておき、転職の準備をしておくとよいでしょう。

転職エージェントでは自分に合う転職タイミングなどの相談にも乗ってくれます。最近ではオンライン面談をおこなっているところも多いので、忙しい方でも効率的に転職活動を進めていくことができます。どの転職エージェントに登録すればいいかわからないという方は、転職エージェント紹介サービスを利用するのもおすすめです。

まとめ

ここまで転職のやり方、進め方について紹介しました。

転職を決意したらまずは転職エージェントに登録し、わからないことなどを確認しながら効率的に進めていきましょう。年齢によって企業から期待されるスキル・経験は異なるので、年齢別での応募書類の書き方のポイントなどを確認しておくことも重要です。

また、転職は内定獲得して終わりではなく現職を円満退職するまでが大切な流れになります。

転職活動に関する不安や心配事は、転職エージェントに相談しましょう。