転職に役立つ資格とは？全ての転職者/業種別におすすめの資格を紹介

資格があれば、知識やスキルの証明になります。転職に役立つこともあるかもしれません。しかし、ただ資格をもっていれば有利というわけではなく、保有する資格の種類や、その活かし方が重要です。今回は、転職に役立つ資格について詳しくご紹介します。業界別のおすすめの資格も具体的に見ていきましょう。

転職するのに、資格が役立つ理由とは？

ここでは、転職するのに資格が役立つ理由を二つご紹介します。

• 面接時のアピールポイントに
• 即戦力人材になれる

以下にて、詳しく内容を見ていきましょう。

面接時のアピールポイントに

資格は、転職の面接時にアピールポイントになります。資格は一定レベルの知識や技術を保有する人に与えられるものです。そのため、資格があればその知識や技術の証明をすることができます。履歴書・職務経歴書にスキルを記載する際にも、資格があれば一目瞭然です。

また、資格を取得するためには勉強や研修など、さまざまな取り組みが必要になります。目的・目標をもって取り組んだという証にもなるのです。

転職の面接では自己PRがとても重要で、資格はそのアピールポイントとして使うことができるでしょう。

即戦力人材になれる

資格といってもさまざまなものがありますが、高い知識や技術を求められる資格もあります。また、専門的な資格では、実務経験や実技試験が必須のものも少なくありません。そういった資格を保有することで、転職した際に即戦力として働ける人材になりえます。

人手不足の業界では即戦力を求めることも多く、資格を保有することでアピールになるのです。

転職を成功させるにはどんな資格を選ぶべき？

転職を成功させるために資格が役立ちますが、どのような資格でも良いというわけではありません。将来性や自分のキャリアプランに合った資格を選んでこそ、本当の意味で役立つ資格といえるでしょう。

ここでは、転職を成功させるために選ぶべき資格について、三つのポイントからご紹介します。

• 少子高齢化社会に適応できる資格
• コロナ禍の影響が少ない職種の資格
• 自分の「なりたい未来」に合っている資格

以下にて、詳しく見ていきましょう。

少子高齢化社会やIT社会に適応できる資格

少子高齢化が進む日本において、少子高齢化社会に適応できる資格はおすすめだといえるでしょう。少子高齢化社会では介護の担い手が必要不可欠であり、介護職の資格は需要があります。

また日本は、少子高齢化とともに、IT化も進んでいます。AIやITに関する資格も、今後より一層需要が高まっていくでしょう。

将来を見据えた資格を取得することで、中長期的なキャリアプランを考えることができるでしょう。また、社会情勢を考えて資格を取得しているということで、企業から評価されることも期待できます。

せっかく資格を取るのであれば、将来性があり需要の高まりが期待できる資格を選びましょう。

コロナ禍の影響が少ない職種の資格

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスによって、私たちの仕事には大きな影響が現れました。コロナ禍で仕事が増えた業界がある一方、仕事が減ってしまった業界があるのも確かです。

コロナ禍の影響が大きい業種で役立つ資格の場合、せっかく取得しても役立てる場がなかなかない可能性もあります。資格選びで迷っているという人は、コロナ禍による影響が少ない業種で役立つ資格を検討すると良いでしょう。

ただし、本当にやりたい仕事がある場合には、コロナ禍の影響を鑑みなくても良いといえます。コロナ禍は永遠に続くものではありません。影響があったとしても、そのために自分の本当にやりたい仕事を曲げる必要はないといえるでしょう。

自分の「なりたい未来」に合っている資格

資格を取る理由は人それぞれですが、最も大切なのはその資格を取ってどうなりたいのかという目的を明確にすることです。

資格は最終的なゴールではなく、「なりたい未来」に近づくための手段だと思ってください。資格をもっていないとできない仕事や、資格によってキャリアアップできる仕事もあります。

キャリアプランや将来設計を立てながら資格選びをすると、自分の「なりたい未来」に合った資格に辿り着けるはずです。

【年齢・業種問わず】全ての転職者におすすめの資格

資格と一言でいっても、国家資格や民間資格などさまざまなものがあります。また、年齢や業種に合った資格など選択肢は多いです。

そんな中でも、年齢・業種問わず全ての転職者におすすめの資格を四つご紹介します。一定レベルに到達すれば転職の際に十分なアピールポイントになるはずです。

ITパスポート

ITパスポートは経済産業省が認定する国家資格で、基本的なITに関する知識を証明することができます。

IT化が進んだ現代では、どのような業種でもITの知識は必要です。ITパスポートはセキュリティやネットワークの知識だけでなく、経営戦略やマーケティングのような知識も問われます。

ITパスポートを持っていれば、ITに関するさまざまな知識を持っていることをアピールすることができ、転職活動を有利に進めることができるでしょう。

MOS（マイクロソフトオフィススペシャリスト）

MOS（マイクロオフィススペシャリスト）は、マイクロソフトオフィス製品のWord・Excel・PowerPoint・Outlook・Accessなどのスキルに関する資格です。マイクロソフトオフィス製品を導入している企業は多く、業務の効率化のためにパソコンスキルは必須といえます。

転職面接で「パソコンが得意です」とアピールしたときに、どの程度のスキルなのか証明することは難しいです。しかし、MOSであれば客観的にパソコンスキルを証明することができます。

MOSには一般レベルと上級レベルがあり、誰でも受験できます。毎月1〜2回実施される全国一斉試験と、全国約1,700ヶ所ある試験会場で指定された日時で実施される随時試験の2種類があるため、受験のチャンスが多いのもメリットです。

TOEIC

TOEICは、英語のスキルを証明する世界共通の資格です。試験内容は英語の読み書きで、英語の知識にとどまらず英語コミュニケーション能力を試すこともできます。試験の結果は合否ではなく、スコアとして証明されます。最高点は990点で、基本的な英語スキルを証明したいのであれば600点以上を狙いましょう。

仕事で役立つほどの英語スキルを証明したい場合は、700点以上を基準に取り組む必要があります。英語の資格として知名度はかなり高く、高得点であればあるほど転職時のアピールポイントになるため、ぜひ検討したい資格の一つです。

日商簿記検定（2級）

日商簿記検定は、商工会議所が実施する検定試験です。経営活動の記録・計算・整理によって見えてくる財務状況や経営成績を把握する技術を証明します。

原価計算初級・簿記初級・3級・2級・1級と複数の級がありますが、転職でアピールするには2級がおすすめです。3級は商業簿記までですが、2級になると工業簿記も試験範囲となり難易度が上がります。試験内容も難しくなり合格率は約20％ですが、取得すれば即戦力としてアピールできるほどの資格です。

2級を取得すれば、財務の諸表を作成でき経営内容の把握もできます。そのため、一般的な企業で経理業務に就くには、2級のスキルで十分と言えます。

さらにスキルアップし、エキスパートを目指すのであれば1級の取得に挑戦してみましょう。

業種別！転職に向けて取得しておきたい資格まとめ

ここまでは、年齢・業種に関わらずおすすめの資格をご紹介してきました。ここからは、転職先の業種別におすすめの資格をご紹介します。

• 【保険・金融業界】ファイナンシャルプランナー / 証券アナリスト
• 【不動産業界】宅地建物取引士（旧宅地建物取引主任者） / 管理業務主任者
• 【IT業界】基本情報技術者 / 情報セキュリティマネジメント / AWS・Azure・GCPの認定資格
• 【Web業界】ウェブデザイン技能検定 / HTML5プロフェッショナル認定試験

転職を考えている業種があれば、資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。以下にて、詳しい内容を紹介していきます。

【保険・金融業界】ファイナンシャルプランナー

保険・金融業界の人におすすめの資格が、ファイナンシャルプランナーです。ファイナンシャルプランナーはお金に関する知識を証明する資格で、その中には資産運用・不動産・相続・保険などが含まれます。

保険・金融業界では、顧客のライフプランの設計も仕事の一つです。条件に合った保険の提案や資産運用方法などの提案は、今後も需要が耐えないスキルといえます。

ファイナンシャルプランナーの資格には3級・2級・1級があり、1級を取得すると独立することも可能です。将来的に独立を検討している人やより極めたいという人は、1級を目指してみるのも良いでしょう。

【保険・金融業界】証券アナリスト

同じく保険・金融業界でおすすめの資格に証券アナリストがあります。証券アナリストは投資に関するスペシャリストで、投資価値評価や証券投資情報の分析を行うスキルが求められる資格です。

顧客の投資管理サービスを行ううえで、専門的な投資の知識が求められます。保険・金融業界の中でも投資に関わる仕事に就く場合は、ぜひ取得しておきたい資格といえます。

合格率は約50％と決して低い数字ではありません。しかし、試験範囲が広いため合格のためにはかなりの勉強時間が必要といわれています。

【不動産業界】宅地建物取引士（旧宅地建物取引主任者）

宅地建物取引士は国家資格の一つで、不動産業界で重宝される資格です。不動産売買や賃貸物件の斡旋をする場合には、宅地建物取引士の資格がなければなりません。

また、不動産業を営む場合は従業員の五人に一人は宅地建物取引士の資格を有する人材が必要です。そのため、不動産業界では宅地建物取引士の資格をもつ人材が重宝されます。

不動産業界で転職をする場合は、検討したい資格といえます。

【不動産業界】管理業務主任者

不動産業界で宅地建物取引士とともに重宝される資格が、管理業務主任者です。管理業務主任者が活躍するのは主にマンション管理会社で、契約内容の説明や年間業務報告の際に必須になります。

マンション管理会社には一定数の資格保有者の設置が義務付けられているため、資格を取得すれば転職に有利です。

【IT業界】基本情報技術者

基本情報技術者は、ITの基本的な知識を証明する資格で、独立行政法人情報処理推進機構が実施しています。これからIT業界で働く人が勉強して受験するだけでなく、すでにIT業界で働いている人が自分の知識を確かめるために受験するケースも少なくありません。

IT業界で仕事をするうえで必要な知識が試されるのが、基本情報技術者という資格です。基本的な知識を証明するとはいっても、難易度が低いというわけではありません。前述したITパスポートよりも難易度は高めといわれており、しっかりと対策をして試験に臨む必要があります。

難易度が高い分、資格を取得すればIT業界の転職で有利に働くことが期待できます。

【IT業界】情報セキュリティマネジメント

情報セキュリティマネジメントは、その名の通り「情報セキュリティ」に関連する資格です。基本情報技術者と同じく、独立行政法人情報処理推進機構が実施しています。

IT化が進んだ現代では、さまざまなことが便利になった一方で情報セキュリティという課題にも取り組まなければなりません。

企業にとって情報セキュリティは重要課題であり、その知識をもった人材は頼りになる存在なのです。

【IT業界】AWS・Azure・GCPの認定資格

AWS・Azure・GCPの認定資格は、パブリッククラウドサービスが展開する認定資格のことです。

代表的なパブリッククラウドサービスには、AWS（Amazon Web Service）・Microsoft Azure・GCP（Google Cloud Platform）があります。それぞれのパブリッククラウドサービスごとに認定資格があり、それがAWS・Azure・GCPの認定資格です。試験の内容や試験方法、レベルなどはパブリッククラウドサービスによって異なります。

難易度は高めですが、転職のアピールポイントになるだけでなく、高収入を狙えるのがこの認定資格のメリットです。

【Web業界】ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定は、その名の通りウェブデザインに関する知識・技術・実務能力を証明する資格です。

Web業界にはさまざまな資格がありますが、ウェブデザイン技能検定は唯一の国家資格として注目されています。インターネットスキル認定普及協会が主催で検定試験を実施しており、1級に合格すると厚生労働大臣から合格証書が発行されます。

3級・2級・1級があり、筆記試験だけでなく実技試験もあるのが特徴です。1級は難関といわれていますが、合格すれば知識・技術ともに上級であるという証になります。

【Web業界】HTML5プロフェッショナル認定試験

HTML5プロフェッショナル認定試験 は、特定非営利活動法人エルピーアイジャパン主催の民間資格です。

Web業界で必須ともいえるHTML5・CSS3・JavaScriptなどの知識が問われ、最新のマークアップを理解する必要があります。資格にはレベル1・レベル2の二種類があり、レベル2を受験するためにはレベル1に合格しなければなりません。

レベル2に合格すると知識だけでなく応用的な知識の証明にもなり、システム開発などで重宝されます。Web業界だけでなく、IT業界でも活躍の場が広がる資格です。

失敗しない転職には「転職エージェント」も活用！

転職を失敗させないためには、転職エージェントを活用することをおすすめします。

資格があることで面接時のアピールポイントになったり、即戦力になったりします。しかし、資格があってもそれを効果的にアピールできなければ採用担当者の印象に残らないこともあるでしょう。

転職に資格を役立てたいのであれば、履歴書・職務経歴書のような書類選考や面接でしっかりとアピールすることが重要です。また、資格を取ったという事実だけでなく、資格をどのように活かすことができるのかというアピールも転職では重要視されます。

しかし、どのようにアピールすれば良いか迷う人も少なくありません。転職エージェントなら、資格のアピール方法・活かし方・どのような資格が役立つかなどのアドバイスが可能です。

まとめ

今回は、転職に資格が役立つ理由やおすすめの資格についてご紹介しました。資格は知識や技術をもっていることを客観的に証明でき、転職のアピールポイントになります。しかし、単に資格があれば良いというわけではなく、どのように活かすのかが重要です。

キャリアプランに合った資格や業界別のおすすめの資格、そして効果的なアピール方法など転職活動で悩む人も多いでしょう。そんなときは、転職のプロである転職エージェントに相談することをおすすめします。

転職エージェントといっても数多くのサービスがあり、どこが良いのか迷う人も少なくありません。そのような時は、転職エージェントを紹介しているサービスを利用することも検討してみてください。自分にあった転職エージェントとともに、転職活動を成功させましょう。